皆様こんばんは。
6月17日、アクロス福岡で福岡市民オーケストラというアマチュアオーケストラ団体による演奏会が行われていたため、拝聴に伺いました。トップ画はアクロス福岡の前に設置されているオブジェです。
オーケストラ自体は中学生の頃の夏休みの宿題で強制的にレポートを提出させられていましたので僕にとって案外馴染みが薄いわけでも無いんですよね。またこの演奏会ではドレスコードも特に無いですし、値段も確か1,500円くらいでクラシックを身近に感じたい人たちが聞きに来る「開かれたオーケストラ」なイメージがありますので、息苦しさはありませんでした。
さて、演奏は3部構成となっておりまして
①ワーグナー作曲 歌劇「リエンツィ」序曲
②マスネ作曲 組曲第4番「絵のような風景」
③ブラームス作曲 交響曲第1番ハ短調
以上の3部が演奏されました。以下感想を書いていきます。
①ワーグナー作曲 歌劇「リエンツィ」序曲
ワーグナーは「ワルキューレの騎行」という曲が有名ですね。「楽劇王」の別名で知られるドイツ人の作曲家です。ワルキューレと言えば皆大好き北欧神話ですね。日本ではヴァルキリーという英語読みの方が有名かもしれません。戦乙女の名の通り、昔も今もファンタジーを扱った書籍やゲーム、アニメ、漫画のような二次創作物では引っ張りだこの存在です。
まぁそれは置いといて
リエンツィという歌劇はワーグナー自身が作曲・作成したオペラの名前であり、リエンツィというのは14世紀に実在した政治家の名前だそうです。演奏会のパンフレットには「序曲にはまず、リエンツィが民衆に革命を呼びかけるトランペットの動機から始まり~」とあります。多分オペラではリエンツィが民衆に対して訴えかけている描写があるんでしょう。
②マスネ作曲 組曲第4番「絵のような風景」
マスネという作曲家を僕は初めて聞きました。オーケストラ、もといクラシックに精通している方にとっては常識的な作曲家なんでしょうか。
この演奏は「行進曲」「バレエの風景」「夕べの鐘」「ジプシーの祭り」という4曲から編成されており、初めて聴く曲ばかりでしたが副題を思い描いて耳を傾けてみると、案外彼の描いた情景が浮かんでくるようでした。
後々調べてわかったことですが、マスネには「タイスの瞑想曲」というとても有名な曲がありました。なんかドラマとかの優雅なシーンでよく流れる曲ですが、彼が作った曲だったんですね。
③ブラームス作曲 交響曲第1番ハ短調
「交響曲第1番ハ短調」はなんとブラームスが21年の歳月を重ねて生み出した曲のようです。ベートーヴェンという凄まじい天才が世を席巻していた頃、彼の系譜を後継しなければ評価されなかった時代に、推敲に推敲を重ねて作り上げた名曲です。
ブラームスの一番有名な曲は「ハンガリー舞曲第5番」だと個人的には思いますが、これはこれで彼の苦悩の日々が思い起こされるようで印象的でした。
第3番「英雄」や第5番「運命」のようにベートーヴェンの交響曲には副題が付いているものもありますが、ブラームスの曲は付いていないようです。果たして彼は何を想い、考え、この曲を生み出したのでしょうか。当時のヨーロッパにおいて、ブラームスの交響曲第1番はベートーヴェンの交響曲の10番目と絶賛されました(ベートーヴェンの交響曲は第9番までしか無い為)。もう少し当時のヨーロッパの音楽史を勉強して、この曲の「風景」が浮かんでくれば、その描写を想像してみたいですね。
指揮者について
今回の演奏会の指揮者は「中田延亮さん」でした。
中田さんは最近では大人気アプリゲーム、モンスターストライクのオーケストラで日本フィルハーモニー交響楽団と共に活躍されています。
演奏が一段落して指揮者は花を贈呈されるのが慣例と思いますが、中田さんは受け取った花束をバイオリンの最前列にいらした女性演奏者の方に渡されていました。
また退場前に近くの演奏者の方々皆と握手されるなど非常にチャーミングな方という印象でした。
感想
ワーグナーという新浪漫主義の作曲家と、ベートーヴェンの流れを汲んで古典主義的な要素も持つブラームスの対比は面白いですね。
マスネの曲を聴くと僕は彼の奏でる情景を思い描くことが出来ました。ただクラシックって「現実の何かを表現する・奏でる」ということが多いかとは想いますが、逆に「音楽が先にあって想像や描写に至る」、つまり絵や描写を表現するための音楽では無く、音楽のための描写があっても良いのかなと感じました。
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何言ってんだコイツと言う感じですが
あと何か偉そうなこと書いてますが、僕は音楽を全く知りません。
というか楽譜がおたまじゃくしにしか見せません。
(僕が毎日放出してる奴ですね)
さて、久しぶりに文化的な生活を営んだところで、それでは今日はこの辺で。