皆様こんばんは。
「お客様は神様だ」
という言葉を聞いたことがありますか?
これね、お客様が一番偉いとか、そういう意味で使われている方も多いのですが、実は全く意味が違うのです。
この言葉を大衆化した人物として有名なのが「三波春夫さん」という演歌歌手です。彼はこの言葉について次のように顧みています。
『歌う時に私は、あたかも神前で祈るときのように、雑念を払って澄み切った心にならなければ完璧な藝をお見せすることはできないと思っております。ですから、お客様を神様とみて、歌を唄うのです。また、演者にとってお客様を歓ばせるということは絶対条件です。だからお客様は絶対者、神様なのです』
三波春夫オフィシャルサイト様-『「お客様は神様です」について』より引用
つまり三波春夫さんは「お客様=神様だから偉い」という意味では無く、神様に歌を捧げる者として澄み切った心を意識しようとしていたんですね。
だからこそ、昨今のクレーマーやどこぞのブラックの社訓のように悪用されることを本人が一番悔しかったろうに思います。
その証拠と言ってはなんですが、故人であられる彼のHPにこの言葉についての認識を改めて欲しい趣旨のページが設けられている位です(上記リンク参照)。
一度広まってしまった言葉は、それが誤った使い方だとしても誤用され続けてしまい、更には誤用された方が慣例化してしまう例もあります。(実は先ほど僕が使用した「ブラック企業」や、この他「リストラ」なんかも本来の意味より誤用の方が私たちの生活に根付いています)
僕たちに出来ることは三波春夫さんの思いを汲み取り、間違った言葉の使い方をしないこと、そしてこのような言葉がそもそもクレーマーの口から漏れ出してしまう窮屈な(心に余裕の無い人が多い)社会を作らないことではないでしょうか。
お客様は神様だ=雑念を祓って澄み切った心ということですから、まぁつまりアレですよ。
お客様は神様やろ!!
とかいう言葉を言ってくる人間がいたら、その時は
あぁ、今コイツは賢者TIMEなんだ
と考えて寛大な心で接してあげましょう。
それでは今日はこの辺で。